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History 活動経緯

宙の会の活動概要です。

活動概要

殺人事件被害者遺族の会・『宙の会』
ご案内

『宙の会』は、平成21年2月28日設立(16事件遺族⇒現在20事件)

設立時趣意

「遺族の思いは年月を経ても決して薄れることはない。時効制度を廃止し、人を殺害したら厳刑に至る条理を確立していただきたい。」

01主な活動経緯

平成21年
  • 02月28日
    『宙の会』結成
  • 05月03日
    第一回全国大会 時効制度廃止の「嘆願書」発表
  • 06月12日
    森英介法務大臣あて 署名4万5,000通提出
  • 09月09日
    民主党への政権交代に伴い、「緊急声明」発表
  • 11月25日
    法務省法制審議会あて「意見書」提出
平成22年
  • 02月28日
    宙の会結成1周年 廃止法案「決議文」発表
  • 03月15日
    千葉景子法務大臣あて署名2万8.471通提出(計73,471通)
  • 04月27日
    公訴時効制度廃止法案成立
平成23年
  • 02月27日
    宙の会第2回総会『殺人事件の民事損害賠償判決に対する代執行制度確立』の声明発表
  • 05月23日
    江田五月法務大臣宛代執行制度の「陳情書」提出
平成24年
  • 03月04日
    宙の会第3回総会 陳情書発表及び特別賛助会員・報道との交流会
  • 03月07日
    小川敏夫法務大臣宛『殺人事件の民事損害賠償判決に対する代執行制度確立』の「陳情書」提出
  • 07月06日
    法務省ヒアリング(刑訴法一部改正関連)発表
    滝実法務大臣宛『殺人事件の民事損害賠償判決に対する代執行制度確立』の「陳情書」提出
  • 09月06日
    宙の会々長宮澤良行氏逝去
平成25年
  • 03月02日
    宙の会第4回総会
    小林賢二会長・高羽悟代表幹事就任及び陳情書発表
    特別講演(山尾志桜里氏)及び特別賛助会員・報道関係者との懇談会
  • 03月07日
    谷垣禎一法務大臣宛『殺人事件の民事損害賠償判決に対する代執行制度確立』の「陳情書」提出
平成26年
  • 03月01日
    宙の会第5回総会及び交流会
    総会後「今後の活動方針『殺人事件の損害賠償判決に対する代執行制度確立』について報道発表。
平成27年
  • 02月25日
    上川陽子法務大臣宛『殺人事件の民事損害賠償判決に対する代執行制度確立』の「陳情書」提出
  • 02月28日
    宙の会第6回総会及び交流会 総会後「今後の活動方針及び上川法務大臣宛て「陳情書」提出した旨等報道発表
平成28年
  • 02月27日
    宙の会第7回総会及び交流会 総会後「今後の活動方針及び岩城光英法務大臣宛「陳情書」提出予定等報道発表
  • 05月31日
    岩城光英法務大臣宛て「陳情書」を大臣及び法務省大臣官房高嶋智光審議官等同席の中、小林会長及び土田特別参与から面談後提出
平成29年
  • 02月26日
    宙の会第8回総会及び交流会 総会後「今後の活動方針及び金田勝年法務大臣宛て「陳情書」提出予定等報道発表
  • 08月07日
    上川陽子法務大臣宛「陳情書」提出
    小林会長・高羽代表幹事及び土田特別参与が、法務省大臣官房審議官金子修及び同民事局局付松波卓也・同刑事局局付渡辺裕也等に面談後提出
平成30年
  • 02月25日
    宙の会第9回総会及び交流会
    総会後「今後の活動方針及び上川法務大臣宛て「陳情書」提出の件等について報道発表
平成31年
  • 01月10日
    損害賠償判決(前橋地裁)に伴い、代執行制度の確立訴え記者会見(16-17時)東京弁護士会館にて虎門中央法律事務所弁護士2名及び土田特別参与
  • 01月17日
    山下貴司法務大臣宛「陳情書」提出
    高羽代表幹事・北口幹事及び土田特別参与、面談の上提出。法務省民事局局付松波卓也氏陪席。続いて、平口洋法務副大臣とも面談のうえ陳情書内容説明
  • 03月02日
    宙の会10周年記念総会及び記念講演・懇親会
    総会後「今後の活動方針及び山下法務大臣宛て「陳情書」提出等について報道発表
    記念講演:「DNA型鑑定とは」日大特任教授小室歳信氏
令和2年
  • 03月07日
    宙の会第11回総会及び懇親会
    DVD「DNA捜査への期待」放映(報道関係陪席)
    総会後「今後の活動方針」及び森法務大臣宛て「陳情書」提出予定等について報道発表
  • 06月22日
    森まさこ法務大臣と面談「陳情書」提出
    小林会長・高羽代表幹事及び土田特別参与、森法務大臣と面談、代執行制度の趣意説明の上陳情書提出
令和3年
  • 02月27日
    宙の会第12回総会:書面報告・決議(コロナ禍考慮)
    活動方針等について報道側にメール伝達
    上川法務大臣宛「陳情書」提出について日程調整中
  • 12月18日
    DNA捜査期待シンポジウム~司会:テリー伊藤氏、パネリスト:保坂世田谷区長・大原弁護士・高羽代幹・土田特参(陪席:宮澤幹事・小林会長・高羽航平幹事)
令和4年
  • 03月05日
    宙の会第13回総会:コロナ禍対応のため書面報告・決議
    古川禎久法務大臣宛「陳情書」提出について日程調整中
    同日:国家公安委員会に「DNA捜査に関する法制化」要望書提出及び「宙の会イメージソング」(作詞・作曲:特別賛助会員・山登靖)を報道会見発表
    小林会長・高羽代表幹事・水野幹事(会計監査)、陪席土田特参
  • 07月22日
    同日付、国家公安委員会宛て「DNA捜査に関する法制化」要望書追伸郵送
令和5年
  • 03月11日
    宙の会第14回総会
    同日付、齋藤健法務大臣宛「陳情書」及び国家公安委員会宛て「DNA捜査に関する法制化」要望書及び要望書追伸郵送
  • 10月18日
    9月13日付、第二次岸田内閣改造人事にて、就任した小泉龍司法務大臣宛「陳情書」郵送
令和6年
  • 3月16日
    宙の会第15回総会 同日付小泉龍司法務大臣宛「陳情書」及び国家公安委 員会宛「要望書」(DNA捜査に関する法制化につい て)並びに日本の死刑制度について考える懇話会宛「提言書」を郵送

02今後の活動方針

犯罪に対する「償い」を求める制度は、民事法においても賠償すべき制度が確立してこそ、法理念の両輪が保たれ究極的に秩序の安定が図られると考える。

しかし、民事上における現況は、殺人事件に対する「償い」の実効性が極めて困難な状況にある。「償い」とは、民事上の被害回復を含め、あくまでも加害者自身が負うべき当然の義務かつ常識的責任と考える。

例示として、『宙の会』会員に、加害者が特定されていながら公訴時効に至り、加害者特定の一心から、民事訴訟を起こし、約7,500万円の賠償判決を得た事件がある(判決後10年の民法上の消滅時効を迎え、H29年2月再提訴し、同年3月23日同様判決)。また、重要指名手配中の加害者(3名殺害)に対して、民事の提訴期限(20年)直前に訴訟を提起して、1億370万円の賠償判決を得た(H31.1.10)。いずれも今後加害者が現れ又は逮捕されても、支払い能力の限界そして不払いに対する履行を求めての次の訴訟手続等の問題がある。さらに、新たな報復への懸念さえ生じる。このように、判決の実効性は、限りなく乏しい現況となっている。

以上のような状況を勘案し、かけがえのない生命を奪ったら、刑事の“償い”と共に、民事においても被害者及び同時に殺されたような状態に至った遺族に対して、加害者の“償う”という制度の実現を希望する。そのことによって、殺人事件の減少を強く願うものである。

『宙の会』は、遺族の権利の主張以前に、私たちの悲しみ・苦しみを他の人々に味わって欲しくないと言う願いをもっている。そのために、究極の目標とする「生命の尊厳を基盤とする安全・安心社会」を目指して、次の活動を推進していく。

「公訴時効制度廃止法案」成立後の
『宙の会』活動方針

  1. 01

    民事損害賠償判決に対する、「代執行制度」の確立

    国民の生命、身体、財産を守ることは国家責任の一つである。殺人事件に対する民事損害賠償裁判では、加害者に対し賠償判決が示されても、事実上賠償を得ることは極めて困難な状況となっている。そのため、国が代執行により賠償の実効性を図り、その後、国が加害者に求償するという制度の確立を目指す。

  2. 02

    未解決事件に対する犯人逮捕に向けた活動の推進

    事件日等あらゆる機会を捉えて、警察及び報道関係機関等と連携を密にして、関連情報の提供を呼びかける。

  3. 03

    殺人事件減少に向けた安全・安心活動の推進

    警察及び関係機関等が推進する「命を大切にする講座」等に協力し、講演等を通じて、遺族の思いを伝え、生命の大切さを訴え、安全・安心社会への一助を果たしていく。
    また、宙の会活動について、積極的に広報活動を展開し、究極目標の殺人事件減少に向け努力する。

  4. 04

    殺人事件被害者遺族との連携を推進

    『宙の会』の活動方針に基づき、他の殺人事件被害者遺族と連携を図り、共に励まし合いながら、事件解決に向け努力すると共に被害者遺族の平穏な生活基盤の回復に向け協働していく。

  • 【参考】

    民事損害賠償判決に対する「代執行制度」の確立について、平成21年11月25日法務省法制審議会刑事法部会に対し、「意見書」を提出。
    平成22年4月23日「第174国会法務委員会」において、小林代表幹事(当時)が意見陳述。結果、同年4月27日、公訴時効制度法案成立日の法務委員会において、意見陳述を取り上げた質疑が行われた。

  • 「第174国会法務委員会第9号~参考人「宙の会」小林代表幹事(当時)意見陳述抜粋」
    ◆遺族に対する民事賠償の代執行制度確立の提案

    ~国民の生命、身体、財産を守ることは国家の責任です。そのために国民は納税義務を果たしております。そして、結果において殺人が発生した場合、究極において国家及び自治体の治安責任の一端は生じると考えます。他方、民事損害賠償裁判では、加害者に対し賠償判決が示されても、自動車保険制度のような制度がない現況では、事実上、実効性を伴わない判決となっております。そこで、賠償額の代執行を国に求め、その後、国が加害者に求償していく制度(あくまでも加害者に民事責任を求める)を確立していただきたいと願います。

  • 「第174国会法務委員会第10号~民事上の損害賠償問題に関する質疑部分抜粋」
    ◆山尾志桜里委員(民主党)

    ~先日の委員会で、民事法的には賠償責任が被害者から、または代わって国から求められる制度をぜひ確立していただきたいと言っておりました。
    ~必死の思いで刑事裁判に対応し、自分で民事裁判に訴え、そして何とか損害賠償を勝ち取っても、絵に描いたもちということではこれはあんまり・・・

    ◆千葉国務大臣

    ~民事上の損害賠償請求というのは当事者が行う制度になっておりますので、直ちにこれを使うということはなかなかできませんけれども・・・ご指摘がありました損害賠償を国が代わって行うような、こういう課題を含めまして、今後、関係省庁と協議、検討をして参りたいと考えております。

    ◆馳浩委員(自民党)

    ~民事賠償の代行を国が行い、国が犯人に求償する、こういう制度も限定的に創設すべきでは‥

    ◆千葉国務大臣

    ~国が賠償した上で求償するという制度、一つの考え方ではないだろうかというふうに私も思います。…ただ、これについては、結局は国民の税金をみんなでそれに使っていこうということになるわけですので、いろいろな議論が必要になってくるかというふうに思っております。
    ~犯罪被害者の皆さんの経済的、精神的な支援をどうしていくかということはこれからも考えていかなければなりません。基本計画の改定等もございますので、そういう中の議論も含めて、そして国が賠償して求償するというのは本当に一つの大きな考え方だというふうに思いますので、ぜひ今後の検討の重要な材料にさせていただきたいと思います。